認知症の前兆

赤ちゃんから高齢者になるまでの変化。
加齢

認知症の最大のリスクファクターは加齢です。したがって年を取ったら認知症の予防をするべきです。アルツハイマーは40歳ほどから始まると言われています。40歳になったら体と同時に脳の働きにも気を配るべきです。

 次は病気です。脳に怪我をすると認知症になる事が有ります。脳の病気も同じです。この脳の病気や怪我の場合年齢は関係ありません。病気や怪我が治っても脳機能は回復せずに認知症が残ったままになることも有ります。病気には糖尿病も含まれます。糖尿病は血管を老化させる病気ですから、脳に血液が回らなくなり、脳の機能が落ちてきます。糖尿病にも気を付けましょう。

 最近は、鬱の方が増えてきてそれが進行して認知症になると言う方も多いと言います。ストレスも認知症の原因の一つです。ストレスにより、になり、引きこもると運動不足になる。運動が不足すると血液が体に巡りにくくなり、身体機能や脳機能が衰えていきます。認知症につながるのです。

 水分不足で体や脳の機能が落ちる事が有ります。急性でしたら脱水症ですが、認知機能も落ち認知症のように訳が分からなくなることも有ります。これは水分を取れば治りますが、慢性的に水分が不足すると、脳に障害が起こり、そのまま認知症になることが有ります。と言うかこれが多いです。こういう人は水分を補給すれば1週間から1月で改善します。水を侮ってはいけませんよ。体は水でできています。成人の70%から50%ほどが水分です。加齢により保水量が違ってきます。年を取ると水分が減っていきます。したがって保水量が減ることが認知症の原因とも思われます。

 タバコを吸っていませんか?タバコは肺の機能を落とします。肺が衰えると呼吸がしにくくなり、酸素の供給が悪くなります。すると体が疲れやすくなり、体力が無くなるばかりか脳の働きが悪くなります。当然認知症になり易くなります。

 では兆候ですね。

 最初は、あまり気が付かないことですが、鼻の利きが悪くなります。匂いに鈍感になります。料理を作ることが多い方なら鍋を焦がすことが多くなったら要注意。かなり認知症の進行が有りますね。MCI軽度認知障害)かその前段階かもしれません。要注意です。アロマテラピーが認知症改善に効果があると言われていますが、別にアロマでなくとも臭いの感覚を研ぎ澄ませばいいですね。お茶やコーヒー料理の香に集中すれば認知症の予防になります。

 

目、耳、鼻、口、身体は感覚器と言われ様々な情報を脳に伝えます。
感覚器、五感

 

 そして感覚が鈍くなります。五感(目、耳、鼻、口、身体)の感覚です。認知症は記憶の障害と思われていますが、実は感覚が衰えていくのです。記憶もその一つ。記憶は生活するうえで自分も他人にも影響を与えやすいですから、気が付きやすいと言うだけですね。記憶に障害が出る前に何かしらいろいろな事に気が付きにくいと言うことが有るはずです。衰えていくのが感覚ですから本人にしかわかりません。人によっても違います。ここが老化か認知症の進行かが分かりにくいところです。40歳になったら感覚の衰えに注意を払うべきですね。

 感覚と言えば認知症の方はあまり笑わなくなりますね。面白いと言う事が解らなくなるのでしょう。状況や言葉を理解し、その前後のギャップにおかしさや驚きが有るのですが、それに気が付けないからだとも言えます。認知症の予防法の一つに笑うと言う事が有りますが、笑うと脳が活性化します。ストレスも和らげます。作り笑いでもわざと笑いでも同様の効果が有ります。男性は特に笑うと言う事を嫌いますが、笑いは実は人間にしかない高度な脳の機能なのです。無理に笑いを抑えることなくよく笑ってほしいですね。

 認知症は脳の病気だと言われていますが、私は心(感覚)の病だと思います。「唯識」と言うただ心のみと言う学問が有ります。全ては心が有るから物事が成立するのだと言う考えです。これから言うと感覚が衰えたのなら、感覚を研ぎ澄ませば心配することはないと言う事になります。予防も改善も感覚に焦点を当てれば改善すると言う事です。これにより脳の可塑性が高まり、衰えた脳機能がほかの部分で補填するようになります。認知症が改善するのです。しかし相当な努力が必要ですね。

 

 と言う事で「認知症の前兆は感覚が鈍る」です。